退職したAppleのトップ技術者、Apple Storeに履歴書を送るも書類選考で落とされる

http://business.newsln.jp/news/201609052304050000.html

2005年にAppleがPowerPCからIntelへの移行を決定した際の技術部門の実質的なトップ技術者の一人となるJK Scheinberg氏が、最近になり、Apple StoreのGenius Bar担当者の職に応募したが、年齢が高すぎるとの理由で書類選考で落とされていたことが3日、The New York Timesの報道で明らかとなった。

今回の大統領選では、民主党のヒラリー・クリントン候補が68歳、共和党のドナルド・トランプ候補が70歳と、オバマ大統領が最初に大統領に就任した際の48歳と比べるとちょうど1世代分、老齢化が進行した形となっているが、こうした老齢化の進行は大統領選のなかだけの話であって、現実の雇用環境は、熟年世代には優しくはないことを今回の出来事は示している。

JK Scheinberg氏は、Macのハードウェア開発部門で中核的な技術者としての役割を果たした後、2008年に54歳でAppleを退職していた。
今回のJK Scheinberg氏の一件は、これこそ求人と求職のミスマッチの最たる例として大きな反響を呼んでいる。

こうしたことを聞くと、JK Scheinberg氏の能力を活かすことができるもっと高給が保障されている別の仕事があるように思えるかもしれないが、今、米国内のIT企業の間では、技術開発部門の職員を丸ごと、H2Bビザのインド人などで置き換えるプロジェクトが盛んに進んでおり、知識を経験を積んだ熟練技術者が活躍できる場はほとんど無くなってきているのが現状ともなる。