【悲報】HTC、スマホの販売不振が深刻　87億円の赤字、売り上げ6割減少

■宏達国際電子（ＨＴＣ、台湾のスマートフォン大手）　2016年１～３月期の連結最終損益は26億台湾ドル（約87億円）の赤字（前年同期は３億台湾ドルの黒字）だった。世界的なスマホの競争激化で販売不振が続いている。

　最終赤字は４四半期連続。１～３月期の売上高は148億台湾ドルと、前年同期に比べ６割強減った。今後はコスト低減とともに、新たな収入源の育成する方針を打ち出した。仮想現実（ＶＲ）部門のスピンオフ（事業独立）も示唆した。

　同社は４月に初めてヘッドセット形のＶＲ機器、「ＨＴＣ　Ｖｉｖｅ（ヴァイヴ）」の出荷を開始したが、まだ業績の大幅な改善には結びついていない。張嘉臨・最高財務責任者（ＣＦＯ）はＶＲ事業について「成長可能性の高い分野」とし、「確実に長期的な成功を収めるために資源を投入し、株主の利益につなげたい」と話した。コストコントロールについては「研究開発やマーケティング、販売、インフラ関連の営業費はいくらか減らせる」と述べた。

　15年８月には従業員の約15％にあたる2300人の人員削減を発表。現地報道ではさらなるリストラの可能性が取り沙汰されているが、広報担当者は否定した。（台北＝呉詠航）

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDX10H1B_Q6A510C1FFE000/