日本の電機大手、勝ち組：日立製作所、ソニー、富士通、東芝、三菱電機、パナソニック　負け組：NEC

　シャープを除く電機大手７社の２０１４年４〜６月期の連結決算が３１日、出そろった。円安による海外での売り上げ増加やコスト削減で、日立製作所、ソニーなど４社の純利益が増益となり、富士通は黒字転換した。これに対し、パナソニックは減益、ＮＥＣは赤字だった。

　業績不振で構造改革を進めるソニーは、昨年１１月発売のゲーム機「プレイステーション４」の好調や映画の興行収入の増加などで、大幅増益となった。特にゲーム事業は営業損益が４３億円の黒字（前年同期は１６４億円の赤字）と、収益改善に大きく寄与した。

　しかし、成長分野と期待するスマートフォンの販売台数が減り、携帯電話の営業損益は赤字に転落。年間販売台数の予想も下方修正した。
また、６月末で撤退したパソコンなど電機事業の構造改革に必要なリストラ関連費用は、「今年度後半を中心に計上する」（吉田憲一郎最高財務責任者）と説明。
このため、純損益で５００億円の赤字を見込む１５年３月期の連結業績予想を据え置いた。

　一方、日立は自動車部品などがけん引し、全社を挙げたコスト削減による増益効果も２６０億円に上った。

東芝は電力・社会インフラ事業が好調で大幅増益。

三菱電機は中国スマホメーカー向けの生産設備が伸び、４〜６月期としては過去最高の売上高になった。

　富士通は、米マイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズＸＰ」のサポート終了に伴うパソコンの特需などで業績が改善。

パナソニックは前年同期に年金制度変更に伴う多額の一時金を計上した反動で、純利益が大きく落ち込んだ。

ＮＥＣは企業向けＩＴサービスが振るわなかった。（了）


５社が増益・黒字転換＝ＮＥＣは赤字ー４〜６月期
http://jp.wsj.com/news/articles/JJ11096149671200313463617256084091584378489?tesla=y&tesla=y&mg=reno64-wsj