ソフトバンク、スマホゲームで世界一狙う　孫社長が新ビジョン

★ソフトバンク、スマホゲームで世界一狙う―孫社長が新ビジョン

携帯電話大手ソフトバンクの孫正義社長は31日、新たな野心的ビジョンを発表し、同社をスマートフォン（多機能携帯電話）向けゲームで世界一の企業にするのを目指すと述べた。

孫氏は、既に日本で第3位の携帯電話会社ソフトバンクを経営し、7月には米携帯電話大手スプリントを220億ドルで買収した。しかし同氏は、今後スマートフォン向けゲームに集中し、「他の誰も互角に勝負できない」携帯ネットワークとサービスを創出すると述べた。

孫氏は31日、ソフトバンクの四半期純利益が44％増加したと発表した後、一部アナリストや記者団に対し、「ゲームを制する者はスマートフォン用コンテンツを制す」と述べた。同氏は、ソフトバンクを世界最大のモバイルネット企業にし、最終的には世界最大の企業にすると述べているが、「ゲームは将来のソフトバンクの中核事業になるだろう」と語った。

孫氏はソフトバンクのモバイルゲーム事業の範囲をどのように拡大するか詳述しなかった。
だが、同氏はヤフーや中国のアリババ（阿里巴巴）グループ・ホールディングへのソフトバンクの早期投資を含め、先見の明のある賭けをしてきたことで知られる。それだけに、同氏のゲーム事業プランは、抜け目ないものになる可能性がある。孫氏は、ゲームはスマートフォン向けに関して、他のすべてのアプリの合計売り上げよりも大きい売上高が得られると指摘した。データサービス調査会社のIDGによれば、世界のモバイルゲーム市場は、5年後には2倍以上の296億ドルに達する見通しだ。

確かに、孫氏はモバイルゲームでナンバーワンになるという自らの目標を既に達成したのかもしれない。現在、世界最大の携帯端末ゲーム企業は、少なくともアップルのアイフォーンとアイパッド向けではフィンランドのスーパーセルだが、ソフトバンクは10月、この会社を15億ドルで買収すると発表しているからだ。スーパーセルは、敵を撃退しながら村を発展させていく「クラッシュ・オブ・クラン」や農業を擬似体験できる「ヘイデイ」といったゲームを開発した。（以下略）

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303343404579170580899804804.html