ブラックベリーはどうすればスマホ業界で生き残れるのか

ブラックベリーはニッチ企業として存続可能＝幹部

　カナダのスマートフォン（スマホ）メーカー、ブラックベリーは、スマホ業界で「ニッチ企業」としての地位を確立できるかもしれない。経営戦略を検討するために同社取締役会内に設置された特別委員会のメンバーの1人、バート・ノルドベリ氏が語った。ただ、売却すべき部門もあり、また業界で生き残りを望む場合には技術革新にかかる高額な費用をどのように負担するかといった問題を解決していく必要があると付け加えた。

　今年2月に取締役に就任したノルドベリ氏はストックホルムでのインタビューで、身売りや戦略的提携といった選択肢を否定しなかったが、法人事業、ハード製品の機能性、安全性の高い通信といった分野で同社が創出してきた価値もよく認識していると語った。そして「社内には処分できる部門もある」と考えていると述べたが、それがどの部門であるかは明らかにしなかった。

　また、ブラックベリーの帳簿上の価値と市場が評価する価値の間に開きがあるといった問題には対処する必要があると話した。一方、世界のスマホ市場で存在感が非常に小さい企業になったことを認めるのはつらいことだが、ニッチ分野で携帯電話メーカーとして存続していくことは可能だと述べた。

　同氏は「アップルやグーグル、サムスン（電子）などの大手との競争は困難だ」と語った。

　ブラックベリーは、スマホ市場の黎明期にメーカーの草分けとしての地位を築いたが、ここ数年間で市場シェアと時価総額が激減した。今年は、一か八かの賭けのように新基本ソフト（OS）と数機種の新型スマホを導入したが、どれも失敗に終わったように見える。そして、同社の将来に関する憶測が数カ月にわたって取沙汰される中、取締役会は今月、戦略上の選択肢を検討する特別委員会を設置、他社への身売りの可能性も初めて明言した。

　このような検討には部門ごとの価値を評価することも含まれており、そのためにJPモルガンを雇った。
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