LTE 通信の評価で大きな差 — 発売から10か月の「iPhone 5」、ユーザー満足度はソフトバンクが優勢

iPhone 5 発売から約10か月が経過した。iPhone を取り扱う KDDI（au）・ソフトバンクの両社は LTE 通信エリアの拡大や、通信に適した料金プランの拡充、さらには旧端末の下取りサービスなど様々な施策を展開してきたが、現状のユーザー満足度はどうなっているのだろうか。クロス・マーケティングが発表した「iPhone 5 満足度調査」の結果を見てみよう。

調査対象は、全国18～59歳男女の iPhone 5 購入者1,000人（au iPhone 5ユーザー、ソフトバンク iPhone 5ユーザー各500人）。

調査結果によると、総合満足度はソフトバンクが優勢のようだ。「iPhone 5 を購入してみて、 iPhone 5 およびご利用の携帯電話会社をどのように思いますか」という質問で、「とても満足」「満足」と答えた人が au では64％であるのに対し、ソフトバンクでは76％となっている。

iPhone 5 を購入してみて、iPhone 5 およびご利用の携帯電話会社をどのように思いますか



本体価格やパケット定額料金、通信環境など、iPhone 5 にまつわる各項目の満足度については、
「料金面」では両社に差が見られないものの、「通信・ネットワーク面」では異なる結果に。
特に「LTE（4G）領域」の評価では、「エリアの広さ」「通信の速度」「品質改善への取り組み」それぞれでソフトバンクが au を大きく上回っており、「LTE（4G）領域」 の品質が総合満足度の向上に繋がっていることがうかがえる。
LTE（4G）領域における満足度の開きは、2012年から2013年5月にかけて立て続けに発生したLTE サービスの通信事故が大きく影響しているものと推察される。
総務省が7月16日に発表した事実上の行政指導ととれる「KDDI 株式会社に対する事故防止に係る指導」も、クロス・マーケティングによる調査が7月19日から21日にかけて実施されたことを踏まえると影響しているのだろうか。

＜iPhone 5＞以下の項目について、あなたはどのように思いますか（満足度抜粋）



今回の調査では、「LTE通信」の電波状況を中心にして2社の明暗がわかれた。
もうじき iPhone 新モデルが発売されるとの噂もあるが、これに合わせて両社はどのような施策を講じてくるのだろうか。
今後の動きに注目だ。