４Ｋテレビ　シャープ　東芝　ソニー 　画面１インチ当たり１万円に下落

画素数がフルハイビジョン（フルＨＤ）の４倍という高精細で、鮮やかな映像の「４Ｋ」テレビが相次ぎ登場した。
従来の100万円超などから、画面１インチ当たり１万円前後に下落、60型（インチ）台で60万～70万円台になった。
様々な映像を高画質に変換でき、大画面で迫力のある映像を味わいたい人に注目されている。

●映画監督の意図再現　50型を超える大画面になると映像の粗さが目立ちがちだが、４Ｋテレビは画面に近づいてもきれいに見える。デジタル情報家電事業本部第四開発部の小池晃チーフは「本物に近い色合いと映像の奥行きや遠近感が体感できるのが強み」と話す。
映画監督の撮影意図を再現する画質の機器に与えられる「ＴＨＸ」の認証も取得した。
東芝の65型画面の「レグザ65Ｚ８Ｘ」は、ブルーレイ・ディスク（ＢＤ）や地上デジタル放送の映像も、４Ｋ並みの高画質に変換できるという。「きめ細かく立体感のある映像を幅広いジャンルで味わってほしい」（商品統括部ＴＶ商品部の本村裕史参事）

別売りの映像記憶用のハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）を接続すれば、テレビ番組を最大６チャンネル80時間録画できる「タイムシフトマシン」機能が使える。

●業界初の高性能スピーカー　ソニーは高画質に加えて薄型テレビの弱点の音響面に切り込んだ。
「ブラビアＫＤ―65Ｘ9200Ａ」は65型画面の両サイドに、テレビへの搭載は業界初の高性能スピーカーを内蔵した。
画質をさらに向上させつつ、画面で表現できる色合いを広げ、より鮮やかな色彩を表現する。テレビのスイッチを入れるだけで「まるで違う空間に移動したような体験が臨場感のある音響でリアルに楽しめる」（ホームエンタテインメント事業本部ＴＶ商品企画部の荒木俊之氏）。

パナソニックも今秋、同社初の４Ｋテレビを発売する意向だ。４Ｋの番組はまだ放送されておらず映像ソフトは少ないが、４Ｋなど次世代放送の推進組織も設立された。いち早く高精細な映像を楽しみたい人にはより身近になりつつある。

http://www.nikkei.com/article/DGKDZO58243730Y3A800C1TJH000/