ドコモ社長、アジア新興国を視野　米狙うソフトバンクと好対照

７月４日（ブルームバーグ）：携帯電話国内首位ＮＴＴドコモ は、成長戦略としてアジア新興国の通信事業者への出資や買収を視野に入れている。
米で大型買収を進める同３位ソフトバンクとは対照的な戦略を取る。

同社の加藤薫社長は３日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで、アジアの新興国での買収は「いい案件があれば検討する」と述べた。
ソフトバンクのような先進国での買収については、否定した。

少子高齢化で国内市場が成熟するなか、両社とも海外での収益拡大を目指している。
ドコモが新興国での成長を目指す一方、ソフトバンクは米携帯電話３位スプリント ・ネクステルの約216億ドル（会社発表で約１兆8000億円）の買収完了が間近だ。

加藤社長は、ソフトバンクの投資戦略は「私たちとは違う」と説明。
新興国での投資について「一緒に成長していく方がやりがいがある」などと述べた。
ドコモはすでにインドやバングラデシュ、フィリピンなどの通信事業者の株式を保有している。
26％を出資しているインドの携帯電話大手タタ・テレサービシズ 株の売却も否定。
株式を「持ち続けて改善する」と述べた。

■ツートップ戦略好調
ドコモはソニー の「エクスペリアＡ」と韓国サムスン 電子の「ギャラクシーＳ４」に絞って重点販促する「ツートップ」戦略を５月に発表し、実施中。６月末までに、エクスぺリアは83万台、ギャラクシーは40万台が販売された。加藤社長は同戦略について「順調だ」と評価。これまで販売していた端末の種類は「多過ぎた」と述べた。ただ冬モデルでどういった戦略を取るかについては、コメントを避けた。

また、国内２位ＫＤＤＩ とソフトバンクが販売する米アップル 社のｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）の販売については、「検討している」と従来の見解を述べるにとどめた。「魅力的な端末」とした上で、ドコモの携帯電話販売数の「２－３割程度なら扱いたい」としたものの、アップルとの具体的な交渉については否定した。

ドコモは今期、売上高４兆6400億円、純利益5100億円を見込む。スマートフォン（多機能携帯電話）の販売予想数は前期比20％増の1600万台。３日のドコモ株終値は前日比1.1％安の15万6200円だった。

ソースは
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MPCOP76TTDS201.html
NTTドコモ　http://www.nttdocomo.co.jp/
株価　http://www.nikkei.com/markets/company/index.aspx?scode=9437