イヤホンも高級路線 スマホ普及　3000～5000円→2万円前後が売れる　音質こだわる人増加

音質にこだわった高価格のイヤホンの売れ行きが良い。スマートフォン（スマホ）で音楽を聴く人が増える中、スマホに付属するイヤホンでは音質が物足りないという消費者が買い求めている。

ビックカメラやヨドバシカメラなど家電量販店では、これまでは3000～5000円程度のイヤホンが
売れ筋だった。最近は米ビーツ・エレクトロニクスの「ビーツ・バイ・ドクター・ドレー」など店頭価格が２万円前後のイヤホンの売れ行きが伸びている。特にイヤホンに付属するリモコンでスマホを操作できるタイプが人気だ。

スマホ関連の小物をプレゼントに選ぶ若者も増えている。「プレゼント向けのイヤホンも、
この半年は１万円前後の製品に人気が集まるようになった」（ビックカメラ）

ＧｆＫジャパン（東京・中野）の調査によるとスマホ用のイヤホンを含むヘッドセットやヘッドホンの2012年の出荷本数は年間では1935万本で、09年と比べて12％増。平均単価も上昇傾向にあるという。

大阪・日本橋に本店があるイヤホン専門店「ｅ☆イヤホン」では６万円強のゼンハイザージャパン「ＩＥ　800」に対して発売前の予約が想定以上に多く、一時は約100本の納品待ちになった。
今も品薄の状態が続いているという。「音がいいイヤホンを買ったという話題がＳＮＳで広がりやすくなった」（ｅ☆イヤホン）ことも一因だ。

スマホや音楽プレーヤーとイヤホンの間に接続して音質を改善するアンプでも、約３万5000円するソニー「ＰＨＡ―１」など、数万円の製品が注目されている。（全文）

http://www.nikkei.com/article/DGKDZO56362390Y3A610C1TJG000/