【電気機器】ウォークマンとiPod　ソニーVSアップルの市場縮小　スマートフォン普及、「携帯音楽」2強に強敵

ソースは
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130128/bsc1301280502000-n1.htm
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130128/bsc1301280502000-n2.htm
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携帯音楽プレーヤーの国内販売をめぐり、ソニーの「ウォークマン」と米アップルの「ｉＰｏｄ
（アイポッド）」が激しいシェア争いを繰り広げている。
調査会社ＢＣＮによると、２０１２年１１月にアップルが２年ぶりにシェアトップの座を奪還すると、
１２月にはソニーがすかさず抜き返した。
両社で９割超のシェアを握る頂上決戦は今年もデッドヒートが予想されるものの、
音楽も聴けるスマートフォン（高機能携帯電話）の普及で携帯音楽プレーヤーの需要は
縮小を続けており、多様な用途を備える複合機器として活路を見いだす必要にも迫られている。

■ウォークマン首位
「シェアはあまり意識していないが、音作りを追求する価値が認められたのではないか」。
ウォークマンの販売戦略を担当するソニーマーケティングの徳田耕一氏は、ＢＣＮのシェア調査で
トップに立った理由をこう推測する。

全国の家電量販店２４４８店舗を対象にした集計によると、年末商戦で携帯音楽プレーヤーが
多く売れる１２月の国内シェアはソニーが４９．６％で、アップルの４６．８％を３ポイント近く
上回った。

若年層を狙った広告宣伝も奏功し、１１年度の国内シェアは５５．０％と、
アップルがアイポッドを発売した０１年以降では初めて年度別でトップとなった。
月別でも１２年１０月まで２３カ月連続で首位の座を堅持してきた。
ソニーが、需要を取り込むためにこだわったのが音質の向上。
１２年１０月に発売した主力の「Ｆシリーズ」（記憶容量３２ギガで想定価格２万５０００円前後）には、
スピーカーの開発で培った高音質化技術を付属のヘッドホンに導入し、周囲の騒音を約９８％削減する
機能も搭載した。
基本ソフト（ＯＳ）にはグーグルのアンドロイドを採用し、無線ＬＡＮでインターネットに接続すれば、
ゲームなどスマホ向けのアプリ（応用ソフト）もダウンロードして楽しめる。

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■ｉＰｈｏｎｅと遜色なく
携帯音楽プレーヤーの市場はもともと、カセットテープを再生する「ウォークマン」を１９７９年に
発売したソニーが切り開いた。その後、記憶媒体を高音質のＣＤ（コンパクトディスク）や
ＭＤ（ミニディスク）へと進化させ、世界での圧倒的な支持を広げていった。

しかし、アップルが２００１年にアイポッドを発売すると状況は一変する。
ＨＤＤ（ハードディスク駆動装置）やフラッシュメモリーを使い、ネットで楽曲をダウンロードする
アップルの新しい形態は音楽サービスに革新を起こし、ソニーはシェアを一気に奪われた経緯がある。
もっとも、ＢＣＮの調査対象にはアップルの直営店「アップルストア」が含まれていないため、
アイポッドとウォークマンの売れ行きはほぼ互角との指摘もある。

実際、主力機種の「ｉＰｏｄ　ｔｏｕｃｈ（アイポッドタッチ）」（記憶容量３２ギガの実売価格
２万４８００円）の人気は根強い。
ＯＳには自社の「ｉＯＳ」を採用。無線ＬＡＮでネットに接続すれば、スマホの「ｉＰｈｏｎｅ
（アイフォーン）」と同様に多様なアプリや交流サイト（ＳＮＳ）などを楽しめる機能を
先陣を切って提供してきた。
性能の高いカメラも備え、「電話機能のないアイフォーン」と広報担当者が説明するように、
スマホ並みの高性能・多機能を誇る。
１２年１０月に投入した新しいアイポッドタッチでは、付属するヘッドホンの設計を変えて
「低音がしっかり広がる」ように音質を高め、１１月の家電量販店のシェアは５２．９％とソニーから
首位を奪った。

■専用機としての差別化カギ
１２月のシェアはわずかな差でソニーに再逆転されたものの、その要因の一つは「アイポッドの
ユーザーがアイフォーンに流れているため」（アナリスト）という。
ＢＣＮによれば１２月の国内のスマホのメーカー別シェアは３２．１％で、ソニーの１１．９％を
大きく引き離す。スマホを含めた「音楽を聴ける携帯端末」のシェアではアップルがトップの座を
確実に保っている。

ＢＣＮによると２０１２年のスマホの販売台数は前年比４３．８％増。
これに対し携帯音楽プレーヤーは１５．０％減で、月別でも１２年１２月まで９カ月連続で前年実績を
割り込む。「スマホで音楽を聴く人が増えている」（大手家電量販店）ことで携帯音楽プレーヤーの
販売が減少する傾向は、当面続く公算が大きい。

ただ、ソニーとアップルは「携帯音楽プレーヤーのニーズがなくなることは絶対にない」と口をそろえる。
余分な機能を必要とせず、音楽だけを楽しみたいユーザーも多く、スマホは電池の持続時間が短い
デメリットを抱えるからだ。音楽の楽しみ方が変化する中、専用機として生き残るにはスマホとの
差別化が鍵を握るのは間違いない。

-以上です-
“携帯音楽プレーヤーの国内シェア”というグラフは